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2009年6月

若かりし頃

Photo OB顧客から、リフォームの依頼があり、図面庫をひっくり返していたら、懐かしい図面が出てきました。1983年とあるので、カエル君が20歳頃のものです。(株)日立建設設計にいた頃の図面で、A1いっぱいに描いた図面を常務さんから褒められたことを覚えています。

当時、近くの住宅の住宅を設計したとき、天井高さを特に意味も無く3mとしたら、上司から「天井高さ高いね」と言われ、どういう意味かわからずにいたものでした。

その後、住宅設計の寸法について、若い設計者がたどるプロセスのようなものを考えたことがあります。はじめは学校または「独学」で知った有名建築家のとんでもない寸法を現場に持ち出し、職人さんから「まだまだ青い」と言われ。その後コルビュジェよろしく「モジュール」の存在を知り、地元の建材屋さんから「3尺×6尺だと無駄が無いですよ」と、「さぶろく」と言う言葉を覚え、「6尺+二つ割り、三つ割で、8尺、9尺が無駄の無い寸法です」と「プロっぽく」お客さんに言えるようになり。またその後、親切な大工さんから「内法+畳の枚数がちょうどいい天井の高さ」と教えられ、大工さんの秘法を知ったような気分になり、浮かれてしまったりするものです。

40歳半ばになる最近では「住宅に住む人間にとってちょうどいい寸法」=「ヒューマンスケール」と言うものを感じながら、それを超えたり、縮めたりすることによることによる空間の効果を知り、その住宅で暮らす家族一人ひとりの人生を考えながら一本一本の線の寸法を決めていく。今以上の自分を表現することは無理なので「今の最高の自分を捧げる」そんな思いで住宅の設計をしています。

昨年リフォームしたお宅から、「ひさし」をつけたいとの電話がありました。たった一つのひさしだけど「せっかく素敵にリフォームしていただいたのだから、台無しにしたくなくて」とのこと。半年ほど振りに訪問したそのお宅の隅々に、一生懸命な自分がいました。今まで設計した住宅はすべて大好きで、自分の子供のようです。まだまだ未熟な自分だけど、日立からは全然目立たない気仙沼の片田舎で自分なりにがんばっていこうと、改めて思いました。

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